高血圧はメタボの最初のサイン

 血圧が高くて初診される方のほとんどがメタボリック症候群(メタボ)です。だから、血圧をさげるにはメタボの原因であるインスリン抵抗性を改善しなければなりません。最近の降圧薬は強力なので血圧コントロールは可能ですが、メタボを改善しない限り薬は増える一方です。インスリン抵抗性の主な原因は糖質の過剰摂取なわけですから、高血圧の治療に糖質制限は絶対に必要です。酒と砂糖(果糖)も、脂肪肝を引き起しインスリン抵抗性を増悪させます。糖質制限による塩分の排泄増加による浮腫みの改善も血圧低下に貢献します。塩分制限よりも糖質制限の方がはるかに重要です。肥満じゃないから、メタボじゃないとは言えません。実際、肥ってない人の40%にインスリン抵抗性を認めます。本態性高血圧の大半はメタボと言っても過言じゃありません。ただ、ごく稀ですが、二次性高血圧の方もいるので、血液検査による鑑別診断は必要です。詳細はフェイスブック・ノートの「Fat Chance(砂糖に隠された真実) ロバート・ラスティグ」を参照してください。