コレステロールは悪くない、だからスタチンは必要ない

 コレステロールはそもそも悪者ではありません。なので、スタチンで治療するメリットはほとんどありません。スタチンが有効なのは過去に心筋梗塞の既往のある50才以下の男性だけで、全ての老人と女性には無効です。二次予防のために、5年間スタチンを飲んで、死亡のNNTは83(83人飲んで1人だけ死亡を免れる)、心筋梗塞のNNTは39です。しかも、糖尿病のNNHは50(50人飲んだら1人は糖尿病になる)、筋肉障害のNNHは10です。一次予防になると心筋梗塞のNNTは217ですが、死亡の改善は得られません。スタチンの効果はコレステロール低下によるものではなく、抗炎症効果によると言われています。クルクミンやEPA/DHAで十分に代用可能ですし、副作用の心配も全くありません。スタチンは強力にLDLコレステロールを低下させますが、本当の悪玉であるsmall dense LDLを減らしません。糖質制限により、中性脂肪が低下し、HDLは上昇し、small dense LDLが低下し、一石三鳥の効果が得られます。詳細はフェイスブック・ノート「コレステロール仮説は本当に正しいか?」をご覧ください。