飽食の後に飽食が続いたら・・

食べ物の少ない冬に備えて動物たちが肥満となるのは、脂肪と言う良質なエネルギーを身体に貯蔵するためです。実りの秋に炭水化物を大量に摂取すると、大量のインスリンが分泌され、同時にインスリン抵抗性が生じます。しかし、それにより過剰に摂取した糖から肝臓で効率よく脂肪が生成されます。冬を迎え食べ物が欠乏すると、インスリン抵抗性は消失し、貯蔵した脂肪を燃焼し生きるためのエネルギーとして利用します。こうして肥満は消失し、食べ物を求め活発に活動する春を迎えるサイクルを、動物たちは繰り返し生きています。炭水化物を過剰に摂取する遺伝子は私たち人間にも組み込まれており、抗うことはできません。私たちの先祖は冬の到来により、難なくインスリン抵抗性を消失することができました。飽食の後には絶食が待っていたからです。現代社会では、飽食の後に飽食が延々と続くため、この遺伝子は不利に働きインスリン抵抗性は増悪するのです。遺伝子を変えることができない以上、インスリン抵抗性を断ち切るためには季節の移り変わりに類似した食生活が必要となります。インスリン抵抗性による肥満、糖尿病、高血圧などの治療に、糖質制限食や間欠的断食が有効である分けをご理解いただけたでしょうか?詳しくは「Goodbye, Pills & Needles 糖尿病治療に薬はいらない」をご覧ください。

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