鉄は危険ですよ!

鉄は危険ですよ!

最近、「鉄分の不足が体調不良を招く」との考えから、鉄サプリを安易に服用する人がとても多い様に思います。
実は、私たちは、鉄を身体から除去することが出来ません。加齢とともに鉄は増える一方です。ですから、鉄の吸収は、1日の喪失分(約1mg)を補う程度に抑制され、ヘモグロビンの鉄をリサイクルする様、厳しく調節されています。
確かに鉄は酸素呼吸で欠かせない栄養素ではありますが、過剰になれば活性酸素の大量発生を引き起こし、大切なミトコンドリアを傷害するわけで、鉄サプリが健康に良いとはとても思えません。
鉄の過剰は、高血圧、肥満、糖尿病、メタボリック症候群、心疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、がん、肝疾患、腎疾患、骨粗鬆症感染症、老化など多くの疾患に関わり、インスリン抵抗性により引き起こされる疾患と重なります。実際、鉄の過剰はインスリン抵抗性も悪化させます。
厄介なことに、鉄は満腹ホルモンであるレプチンを減らし、私たちを空腹にさせます。さらに、糖質、果物ジュース、加工食品、酒、タバコ、鉄サプリは鉄の吸収を促進します。一方、カロリー制限、お茶、野菜、卵、乳製品、ナッツなどは鉄の吸収を阻害します。
鉄欠乏がないのであれば、フェリチンレベルは低ければ低い方が良く、正常範囲の下限にあたる、女性で20-40 ng/ml、男性で50-70 ng/mlが最適となります。鉄過剰がないか、一度フェリチンを調べてみることをお勧めします。
鉄過剰の治療で最も確実なのが献血です。年2回の献血でフェリチンは劇的に低下します。世のため、自身の健康のため、献血してみませんか?

詳しくはFBノート「鉄を除去せよ」をご覧ください。

むらもと循環器内科  
住所:札幌市厚別区厚別中央2条4丁目9-15新札幌中央メディカルビル3階
電話番号:011-802-1000

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