自由無碍ナレドモ風強シ

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自由無碍ナレドモ風強シ

開業医となり、すべての捉われから解き放たれた
ガイドラインの誤りに気付き、二度と盲従しないと誓う
医学界は、時々、非常識が真実が如くまかり通る...
真偽が分かるまでは、動かずにじっと見守り続ける勇気が要る

ドグマに洗脳された人々の視野を広げるのは難業この上な
良かれと思って助言しても、世間様の凄まじい拒絶に見舞われる
心晴れ晴れ、自由無碍なれども風は強く波は高い
骨は折れるが儲けは少ない
なのに医師として、かつてなく充たされている

毒と知った薬を処方するなんてできるわけがない
バイアスだらけのエビデンスを盾に薬が乱れ飛ぶ世の中
臨床試験におけるサロゲートマーカーの改善に何の意味があると言うのか
寿命が延びない薬なら、服用し続ける価値なんてない
薬害死は米国の死因の第3位で年間25万人にも及ぶ
過ちを認めるのに遅すぎるなんてことはない

急性疾患で効果があったから慢性疾患にも有効とは限らな
なのに抗生剤による感染症征圧のスキームを単純に慢性疾患にも応用したがる
慢性疾患を完治する薬なんて存在しないし、今後も生まれないだろう
薬で症状を取ることより、原因を取り去ることが大事
そのためには、栄養とライフスタイルの改善が絶対に必要となる
自ずとサプリメントの重要性を理解する日が来るであろう

どんな名医であれ、たった一つの無意味な処方が顔に泥を塗る
医師の仕事は患者の回復力を最大限に発揮させる道を示すこと
何よりも、患者に害をなしてはいけない
 
 
 

 

食事で病気を治す

診療科目: 内科 ・ 循環器内科 ・ 糖尿病 ・ 肥満症

診療時間: 月・火・木・金  
      午前9:00-12:30、 午後1:30-5:00
      水・土  午前9:00-12:30
休  診: 日曜・祝祭日
住  所: 〒004-0052 
      札幌市厚別区厚別中央2条4丁目9−15
       新さっぽろ中央メディカルビル3F
電  話: 011-802-1000  
F A X : 011-802-1020

 

ごあいさつ
循環器専門医から開業医になって、初めて、現代病の大半を占める慢性疾患を現状の医療で治療することは不可能であることに気付きました。臓器疾患別に、症状から診断し治療する現状の医療は、逆症療法でしかないので、症状が軽減することはあっても、慢性疾患が治ることはありません。病気の根本原因を見出して除去しない限り、慢性疾患が治ることはないのです。
以来、食べ物を見直し、足りない栄養素を補充して、ライフスタイルと生活環境を修正し、できるだけ少ない薬で治療するよう心がけています。全ての慢性疾患の治療において、1.食事療法(低糖質・高脂肪・中蛋白質)、2.マイクロバイオームの健全化、3.ミトコンドリア機能の活性化、の3点の改善が重要であると考えております。
『害をなすなかれ』『食べ物が薬である』ヒポクラテスの金言がライフワークとなりました。薬をできるだけ使わずに健康を身に付ける医療を追求できたらと考えております。

 

 

シードオイルを止めてオリーブオイルを摂ろう

狩猟採集民族であった頃、不飽和脂肪酸のω6:ω3は1:1でした。しかし、現在その比は20:1まで跳ね上がっています。その原因はω6の摂り過ぎであり、シードオイルの氾濫によります。
シードオイルは植物の種子から工業的に精製されたものです。化学溶剤による抽出、脱ガム、脱酸、脱色、脱臭処理を経て店頭に並びます。不飽和脂肪酸は熱、空気、光、圧にさらされると容易に変性するため、製造過程ですでに変性している可能性が高いのです。
シードオイルには、大豆油、コーン油、キャノーラ油、ベニバナ油、ひまわり油、綿実油、ごま油、米油などがありますが、一般的に、飽和脂肪酸が少なく、ω6であるリノール酸に富んでいます。
飽和脂肪酸コレステロールを増やし心筋梗塞のリスクを高めるとの誤った考えがアメリカの健康指針に取り入れられてから、パームオイルやバターに取って変わり、シードオイルやマーガリンが世界中に普及することになりました。その結果、ω6であるリノール酸は、本来、総カロリーの1%以下で十分であるのに、10%まで増えてしまったのです。
しかし、基本的にω6は炎症誘発性であり、ω3は抗炎症性なのです。リノール酸摂取量の増加と同時に、肥満、糖尿病、高血圧、心疾患、自己免疫疾患、脳変性疾患、精神病などの慢性炎症性疾患が増加しています。一方、ω3は抗炎症性であり、特にEPADHAの摂取は炎症を鎮め、慢性疾患を予防治療する効果があります。1日3-4gの摂取が望ましく、DHAがより重要で効果も強い。しかし、ω3の効果はω6が減らない限り発揮することはできません。少なくとも、ω6:ω3の比を4:1以下にする必要があります。そのためには、まず、シードオイルを止めてエクストラバージンオリーブオイルに変えて、リノール酸の摂取量を減らすことが重要です。ω6は加工していないナッツや野菜などの自然食品から摂る分には問題ありません。シードオイルはまだ人類の歴史で100年しか摂取しておらず、古くから摂取していたバターやオリーブオイルと同様に安全であるとする証拠は全くないのです。
詳細は「Superfuel 脂肪の最適化で最大の健康を得る」をご覧ください。

食事で病気を治す



診療科目: 内科 ・ 循環器内科 ・ 糖尿病 ・ 肥満症

診療時間: 月・火・木・金  
      午前9:00-12:30、 午後1:30-5:00
      水・土  午前9:00-12:30
休  診: 日曜・祝祭日
住  所: 〒004-0052 
      札幌市厚別区厚別中央2条4丁目9−15
       新さっぽろ中央メディカルビル3F
電  話: 011-802-1000  
F A X : 011-802-1020

ごあいさつ
循環器専門医から開業医になって、初めて、現代病の大半を占める慢性疾患を現状の医療で治療することは不可能であることに気付きました。臓器疾患別に、症状から診断し治療する現状の医療は、逆症療法でしかないので、症状が軽減することはあっても、慢性疾患が治ることはありません。病気の根本原因を見出して除去しない限り、慢性疾患が治ることはないのです。
以来、食べ物を見直し、足りない栄養素を補充して、ライフスタイルと生活環境を修正し、できるだけ少ない薬で治療するよう心がけています。全ての慢性疾患の治療において、1.食事療法(低糖質・高脂肪・中蛋白質)、2.マイクロバイオームの健全化、3.ミトコンドリア機能の活性化、の3点の改善が重要であると考えております。
『害をなすなかれ』『食べ物が薬である』ヒポクラテスの金言がライフワークとなりました。薬をできるだけ使わずに健康を身に付ける医療を追求できたらと考えております。

開業医だからできること

開業した当初、患者もまばらですることがありませんでした。時間だけは豊富にあったので、手当たり次第に本を読みました。その中に江部康二先生の糖質制限の本がありました。「炭水化物、タンパク質、脂肪の中で血糖を上げるのは炭水化物のみ。こんな当たり前なことすら知らない医者がいる。」この書き出しを読んで、思わず赤面したことを今もはっきりと覚えています。自分が正にその一人でした。あわてて、江部先生のブログを7年分完読したら、糖質制限治療への疑念は吹き飛び、すっかり信者へと変わっていました。同時に、ガイドライン治療を盲信する姿勢を改め、自ら病気の根本原因に目を向けるようになりました。
以来、自身で丸4年糖質制限を実践するとともに、糖質制限による糖尿病治療外来を続けています。もっともっと詳しく知りたくて、海外の文献も読むようになり、さらに糖尿病の理解が進んだと思います。カロリー制限と薬物治療による血糖コントロールにしか目を向けなかった頃を振り返り、わずか4年なのですが隔世の感を禁じ得ません。これって、開業医だからこそできた転身だと思います。肩書もしがらみもないので、間違いを修正することにためらいはないし、周りの目を気にする必要もありません。正しいと信じた道を、躊躇することなく選択することができるからです。
現在は、肥満や糖尿病に対しての糖質制限治療を超えて、一歩先の栄養ケトーシスにより、多くの慢性疾患(脂質異常症、心疾患、神経変性疾患、癌、過敏性腸症候群、自己免疫疾患、精神疾患など)の治療や運動能力の向上の役に立ちたいと夢見ています。
写真は過去2年に読んだ本です。今年に入ってからはkindleで電子本を読んでいます。開業して、本当に良く勉強する医者になりました(笑)。

2型糖尿病に有効な薬ってどれ?

2型糖尿病に有効な薬ってどれ?2型糖尿病の人は血糖が高くなるだけじゃなくて、細胞内にも糖が溢れています(オーバーフロー現象)。身体中に溢れた糖を外に出さないことには治りません。だから糖を摂って良くなるなんてことはあり得ないわけです。糖質制限の話はさておき、糖尿病治療薬は有効性を考えてみます。
血糖が高いのだから血糖は下げた方が良い、間違いありません。しかし、UKPDS試験、ACCORD試験っていう有名な臨床試験で、インスリンやSU剤で、積極的に血糖を下げたにもかかわらず、心疾患や死亡例を減らすことができませんでした。治療で生命予後が全く改善しなかったということです。
2型糖尿病は、インスリンの効きが悪くなり血糖が高くなる病気ですから、病気の本態はインスリン抵抗性です。その原因は高インスリン血症です。だから、血糖を下げると共に、インスリンも減らす治療じゃないといけません。
インスリンやSU剤で血糖が下がるのは、インスリンを増やすことにより、血管内の糖を細胞内に無理やり押し込むことによります。血糖は下がっても、細胞内は糖でさらに溢れ返ります。血管に良くないものは、細胞にも良くないに決まっています。そうやって考えると、インスリンを増やす薬:インスリン製剤、SU剤(アマリールなど)、チアゾリジン誘導体(アクトス)による治療が、間違いだったってことが理解できるでしょう。
インスリンを増やすことなく血糖を下げる薬が望ましいわけです。現在使える薬の中では、αグルコシターゼ阻害薬(グルコバイ・ベイスン・セイブルなど)やSGL2阻害薬(スーグラ・フォシーガ・カナグルなど)はインスリンを増やさずに血糖を下げるので有効です。αグルコシターゼ阻害薬は糖の吸収を減らし、SGL2阻害薬は糖を尿に排泄することで、どちらも糖を身体から減らしていますね。
インスリンは肥満ホルモンでもあるので、体重が増える薬はダメってことになります。αグルコシターゼ阻害薬やSGL2阻害薬は体重が減ります。作用は少し複雑ですが、注射薬であるインクレチン関連薬(GLP1アナログ:ビクトーザ、パイエッタなど)も体重が下がり有望です。その他、ビアグナイド(メトグルコ)やDPP4阻害薬も悪くはありませんが、身体の糖は減りませんし、体重も減りません。
皆さんはどんな薬を飲まれていますか?
写真はオーバーフロー現象の説明です。乗客がブドウ糖、駅員がインスリン、列車が細胞、プラットホームが血管です。
詳細はフェイスブック・ノートの「Jason Fung 'DIABETIC CODE'ジェイソンファングの糖尿病コード」を参照してください。